ゔぇにおの日記(仮)

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内村さまぁ〜ず THE MOVIE エンジェル レビュー

ウッチャンさまぁ〜ずが好きなので観てみました。内村さまぁ〜ずはネット配信されているバラエティ番組ですが、それが映画化(?)した作品です。

 

あらすじ

「エンジェル社」は、依頼に合わせてシナリオを作り、メンバーが架空のキャラクターを演じて依頼を解決する、劇団兼探偵事務所。メンバーは、代表のマサル三村マサカズ)、役者兼脚本演出の次郎(内村光良)、マサルの幼なじみで役割不明の大島(大竹一樹)、女優志望の夕子(藤原令子)、役者兼調査担当の伊東(久保田悠来)の5人。ある日「エンジェル社」にわけありげな男・中川(笑福亭鶴瓶)が訪れ、思いもよらないある依頼が舞い込む--。

 

ノンフィクションでも本人役でもなく、さまぁ〜ずをはじめとする芸人たちが普通に役を演じています。

 

感想

設定・ストーリー

コメディ要素がかなり強いですが、ストーリー自体もかなりしっかりしてると思います。

まず、劇団兼探偵事務所という設定がすごくいいと思います。ターゲットの目の前でドラマを展開し、心を動かすことで依頼を解決するというのがとても素敵です。

 

若干ネタバレ 遊園地で過去のターゲットとかち合ってしまうシーンは、エンジェルの活動を「嘘」だと断じている場面だと思います。
しかしコウタ君はマサルがパパのフリをしているという「嘘」を見抜いてもマサルを父親として愛し、マサルもまたコウタを我が子のように思い幸せを願うのでした。コウタがマサルを「本物のパパではない」と断じながらも彼への想いを綴った作文を読むシーンは、嘘が事実を超越した瞬間と言えるでしょう。
マサルがコウタ君の手紙の「ご飯を少し我慢するから〜」の部分の意味をすぐに読み取れたのはマサル自身の人を想う気持ちの強さの表れだと思います。マサルは父親を演じる代わりに彼自身として心からコウタの父親になりきってしまいました。父親のフリそのものは嘘だと断じられながらもコウタの愛を勝ち取った彼のまっすぐさは、一流の役者としての資質の証明だと思います。序盤の夕子の「これって全然女優じゃないですよね?」という問いへのアンサーもここだと思います。

 

マサルは三村よろしくポンコツなのですが、彼なりに一生懸命なシーンがすごく心に響きました。遊園地での“家族”の時間を心から楽しんでいるシーンとか、授業参観のために全力で走るシーンは特に感動しました。

 

キャストの演技について

本職の俳優は数えるほどしか出てこないので演技の面が若干不安でしたが、みんなすごくいい演技でした。彼らが演じやすいようにキャラ付けしたのだとは思いますが、ハマり役という感じでした。

さまぁ〜ずの2人はかなりいつもの感じが出ていますがすごく自然な演技でした。三村はセリフ覚えにかなり苦労したみたいですが、それを全く感じさせない素晴らしい演技でした。彼のいいお父さんっぷりは本当に感動しました。

マサルは心からコウタの父親になりきってしまいましたが、三村もまたそんなマサルに心からなりきっていたように感じます。

数多くの芸人が出演する作品ですが、セリフがあるのはごく一部だけです。かなり贅沢な芸人の使い方をしていると思います。ウッチャンさまぁ〜ず以外の芸人を目当てにするとちょっとがっかりするかもしれません。

エンジェルのメンバー以外でセリフがあった中で特によかったと思うのはカンニング竹山いとうあさこです。

 

総評

イロモノ枠ではありますが、笑いあり涙ありのいい映画だと思います。人を幸せにしたいという芸人たちの心意気がストーリーからも出来栄えからも感じ取れる作品です。僕自身はこの作品で三村がすごく好きになりました。本当にいい人なんだろうなあって思います。