劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇、螺巌篇 感想
GYAOで無料だったので見てみました。
TV版は未視聴です。
ちなみにグレンラガンとキルラキルを足して2で割らない映画と形容されるプロメアは視聴済みで、今回そう言われる所以がわかりました。3つのうち2つを見たのでキルラキルについて解けるようになりましたが、ちゃんとキルラキルも履修しておきたいところ。
簡単に内容を説明すると、螺旋王により地下に押し込められていた人類の反乱の物語が紅蓮篇(前編)、さらに宇宙まで手を伸ばした人類とアンチスパイラルとの戦いが螺巌篇(後編)という感じです。
今回もストーリーの紹介はあまりせずに、好きなシーンをできるだけ挙げていきたいと思います。
1
カミナ特有の名乗り口上がシモンにも伝染し、合体したグレンラガンで共に名乗りを叫ぶシーン。(すでに前編中盤ですが、厳選した結果後半が重くなったからです)
このときのシモンの声が今までになく力強く、その後の戦闘シーンも含めてとてもアツかったです。やはり命を懸けて戦う者の名乗り口上は、ベタだけどカッコいいです。
しかしこのときすでにカミナは瀕死で、この直後に力尽きてしまいます。まさかカミナが死ぬとは思っていなかったので(ヨーコとのキスという露骨なフラグ立てはありましたが)、ショックでした。
ただ、死ぬ前にシモンへ「お前が信じるお前を信じろ」と伝えられたのは、お互いにとって救いだったと思います。(その後の展開を考えると、特に)
2
四天王3人との戦闘シーン
カミナとヴィラルはこれ以前に何度も対峙していて、因縁の関係になっていました。そんな中、ヴィラルがまだカミナを生きていると思い込んでいるシーンが切なかったです。ロシウとしてもやり切れない思いがあったと思います。
カミナは前述したようにチミルフとの戦いにより死亡したのですが、ヴィラルもその戦いに参加していて、チミルフがカミナに致命傷を与える場面も目撃していました。この場面で、大グレン団のメンバーたちはカミナの死を覚悟する描写があったのですが、それでもなおヴィラルはカミナが死んだとは思っていなかったのですね。ある意味、大グレン団のメンバー以上にカミナを信頼していたように見えました。カミナが致命傷を受けた後に、立ち上がってシモンと共にチミルフを討つシーンまで目撃していたら、彼がまだ生きてると思っても仕方ないと思うのですが、このシーンの直前でヴィラルはどこかへ吹き飛んでしまったのでそういうわけでもないと思います。
そしてその後、シトマンドラとヴィラルを前に、ロシウと合体したグレンラガンで、シモンが一人で名乗り口上を叫びます。ここの名乗りが本当にかっこよく、またカミナの魂を感じて大好きです。そして、ここでヴィラルはカミナの死を伝えられます。
残った2人とヴィラルが合体して(大グレン団のものとなった)ダイガンザンに挑み、敗北して散っていきます。そして爆散した機体の残骸のなか立ち尽くすヴィラルがこう呟きます。
「なぜ、俺一人が生き残る!」
このセリフ、爆死した四天王たちだけでなく、カミナの死に対してでもあると感じました。カミナの死を知ったときの表情からも、彼に対して敵意以上の感情を抱いていたことが読み取れます。それを踏まえると、非常に切ないセリフです。
ここまでが紅蓮篇です。
ここから先は螺巌篇のシーンです。
3
螺旋王を倒し、栄えていく街と共に成長した大グレン団のメンバーが紹介される場面。
特にシモン、ロシウ、ギミーとダリーのたくましい姿を見たとき、久しぶりに会った親戚のおじさんみたいになってしまいました。
また、ダヤッカはキヨウと結婚しているのですが、彼の幸せそうな表情が好きでした。彼非常にいいやつなので、幸せになってくれるとすごく嬉しいです。僕は“いいやつ”ってすごい好きで、それだけでも泣けてしまいます。(アニデレの武内Pとか)
また、シモンは街のシンボルとしてカミナの像を彫っています。彼がカミナの像を彫るシーンは紅蓮篇でもありましたが、そのときとは意味合いが全く異なっていて、うるっときました。街の名前がカミナシティになっているのもいいですね。
だからこそ、その像が暴動で倒されるシーンはとても辛かったです。螺巌篇の展開はとても早く、幸せな雰囲気は長くは続きません。
4
シモンとヴィラルの共闘、そしてアークグレンラガンとなり共に名乗るシーン。
敵対していた者との共闘はやはり胸が熱くなります。またヴィラルがすんなりと名乗りに参加できるあたり、カミナに対する想いを感じます。
螺巌篇のシモンの声、紅蓮篇と同じ声優さんとは思えないほど力強く成長しています。ほんと声優さんってすごい...。
5
キタンの最期のシーン。
死ぬのが怖くないわけじゃなくて、前に進むしかないことがわかっているからこその命懸けだと彼の口から語られます。これこそが彼の本質なんですよね...。
カミナを失ったシチュエーションと似ている分、ヨーコとしては彼の死は余計辛かったんじゃないかなと思います。
螺巌篇序盤に遡りますが、酒場で市民からの中傷にブチギレたメンバーを制止していのも彼です。このシーンからも彼のリーダーとしての資質が伺えます。
6
大グレン団全員での名乗り。
激アツでした。カミナのミームが全員に伝染しているのがアツいなと思いました。(語彙力喪失)
7
俺の嫁は宇宙一スイング!
この場面でこんなこと言えるダヤッカ、宇宙一の夫だと思います。宇宙最高の惚気がちゃんと地球にいるキヨウに届いて愛の言葉になっているのもいいですね。
8
ニアが消滅しそうになり、「もう少しだけ...」と呟くシーン。
やはりこうなってしまうことはわかっていたのですが、切ないシーンです。どこかでこの運命を忘れようとしていた自分がいたのですが、このシーンで思い出して泣いてしまいました。
9
エンドロール後に描かれるシモンの旅。
水不足の村に井戸を掘った際、見返りに花を咲かせてくれと頼むシーンが大好きです。あくまで穴掘りシモンとして、ニアの夢を叶えようとしているのが、最高に熱いです。
全体を通して、ロボット戦闘ものの主要な要素を押さえた王道を征く映画という印象でした。なんといっても戦闘シーンが激アツでした。声優さんの演技も素晴らしく(特にシモン役の柿原徹也さん、キタン役の谷山紀章さん)、音楽もかっこよかったし、作画も迫力のあるものでした。映画館で見られたら最高だったろうなと思うと、当時見逃したのが惜しい。そして、とにかくヨーコがエロい。紅蓮篇序盤は正直物語に集中できませんでした。エロすぎたので。さらに螺巌篇ではホットパンツ(?)がなぜかハイレグになっていて、下半身のどすけべ具合が大幅に強化されています。
ただ、螺巌篇は紅蓮篇よりも設定が複雑で展開も速く、若干わかりにくく感じました。特に物語の肝である螺旋力に関しての理解が未だに曖昧です。しかしTV版の全27話をまとめて映画2本分にしていることを考えると、よくまとまっています。TV版を視聴すればより詳細なエピソードまでわかるのかもしれません。
今回は映画2本分ということもありかなり長くなってしまいました。やはり好きなシーンの話はしたいのですが、書くのもしんどいので難しいところです。今後はもう少し書き方を変えるかもしれません。